東京の相続・遺産分割問題の弁護士費用の相場はどれくらいか調べましたのでご報告いたします。
調査方法は下記の通りです。
・調査日は2022年11月22日になります。
・調査方法はGoogleで「相続 弁護士 東京」と検索し表示された上位10の法律事務所の相続・遺産分割協議・調停・審判の弁護士費用となります。
なお、表示価格は消費税抜の価格となります。
初回法律相談料金
6社が初回法律相談料無料で、4社が30分5,000円でした。
相続問題は複雑なケースも多く、東京でもまだ無料相談は浸透していないようです。
着手金および報酬金
旧報酬基準採用4社
最も多かった報酬体系は、下記の弁護士会の旧報酬基準を採用している法律事務所で、4社ありました。
着手金は獲得想定相続額で計算し、報酬金は獲得相続額で計算されます。
例えば、獲得想定相続額が1,000万円で1,000万円獲得できた場合の弁護士費用は、着手金は1,000万円の5%+9万円で59万円、報酬金は1,000万円の10%+18万円で118万円、合計177万円となります。
旧報酬基準体系での相続・遺産分割問題の弁護士費用を計算したい方は「旧報酬基準体系の相続・遺産分割問題の弁護士費用の自動計算」で計算してみてください。
報酬金10%は4社
報酬金が獲得相続額の10%もしくは獲得報酬額の10%%+αという法律事務所は4社ありました。
このような報酬金の事務所は着手金を固定額としているケースが多く、遺産分割協議・調停の場合は着手金20~40万円、審判まで進んだ場合は着手金50万円という感じになります。
調停の場合、最も高い法律事務所は
「着手金は40万円、報酬金は40万円+獲得額の10%」で、
最も安い法律事務所は、
「着手金は30万円、報酬金は獲得額の10%」となります。
また、着手金を固定額としている法律事務所の特徴として、調停に関する日当をX回目以降は1回につき2万円などと有料としている事務所が多くあります。
着手金固定型の相続・遺産分割問題の弁護士費用の自動計算をできるページを作りました。詳しくは「着手金固定の相続・遺産分割問題の弁護士費用の自動計算」をご覧ください。
その他2社
上記8社以外の1社は弁護士費用の記載が不明で、もう1社は上記にあてはまらない複雑な報酬体系でした。
東京の相続・遺産分割問題の弁護士費用の相場
平成29年の「司法統計」によれば、遺産分割調停成立までの実施回数は10回以内が86.4%ですので、調停10回で解決できた場合を想定し、旧報酬基準採用4社と報酬金10%ベース5社の東京の相続・遺産分割問題の弁護士費用の相場を弁護士費用不明な1社を除き調べてみました。
遺産分割調停の成立確率と実施回数・実施期間に関しては下記のYouTube動画をご覧ください。
https://youtu.be/cPQOdG39b2Y
【東京の相続・遺産分割問題の弁護士費用】
相続(想定)額 | 旧報酬基準採用4社 | 報酬金10%ベース5社 |
---|---|---|
1,000万円の場合 | 着手金59万円 報酬金118万円 合計177万円 |
着手金30~40万円 報酬金100~150万円 合計130~190万円 |
3,000万円の場合 | 着手金159万円 報酬金318万円 合計477万円 |
着手金30~40万円 報酬金280~350万円 合計310~390万円 |
5,000万円の場合 | 着手金219万円 報酬金438万円 合計657万円 |
着手金30~40万円 報酬金440~550万円 合計470~590万円 |
1億円の場合 | 着手金369万円 報酬金738万円 合計1,107万円 |
着手金30~40万円 報酬金709~1,050万円 合計739~1,090万円 |
旧報酬基準採用4社と報酬金10%ベース5社の弁護士費用を比較すると、若干旧報酬基準採用の事務所の弁護士費用の方が若干高くなりますが、日当の計算により逆転することもありますので、着手金・報酬金だけでなく日当もいくらくらいかかるのか、その点もご注意ください。
注意事項
ここで掲載した弁護士費用は、あくまで概算です。
個々の事案の内容により変わることもあります、
また、日当の金額などにより大きく変わることがありますので、相談する弁護士に費用のことは十分納得いくまでお聞きください。