(※このページは2019年10月10日に更新されました)

住宅ローンが残っている状態で離婚となった場合の財産分与の方法に関して解説しています。




そもそも住宅ローンは誰が払うのか?

離婚しても基本的に住宅ローンは、ローン契約している本人が引き続き返済することとなります。

ですから夫が単独で住宅ローン契約していれば、夫が返済することとなります。

この辺はすごくわかりやすいと思います。

しかし、住宅ローンしか残っていない場合はシンプルなのですが、夫婦に預金などの資産があった場合、話が複雑になります。




負債がある場合の財産分与の基本的な考え方

負債がある場合の財産分与の基本的な考え方は、以下の通りです。

1.夫婦で築いた資産を合算し資産合計を算出する
2.夫婦のための借金を合算し負債合計を算出する
3.上記で算出した資産から負債を引き、夫婦の純資産を算出する

・純資産がプラスなら、2分の1ずつ分ける

・純資産がマイナスなら、財産分与はなしで、借入金の契約者がその借り入れを返済し続ける




住宅ローンと預金があった場合の財産分与

下記のそれぞれのケースで考えてみたいと思います。

ケース1.アンダーローンの場合(1)

A.住宅の価値 1,500万円(資産)
B.ローン残高 1,000万円(負債)
C.預金     500万円(資産)
家のローン契約者は夫。

上記の場合、資産-負債 = A+C-B = 1,000万円となります。

よって妻は財産分与として 1,000万円÷2 = 500万円を受け取れることとなります。

ケース2.オーバーローンの場合

A.住宅の価値 1,000万円(資産)
B.ローン残高 2,000万円(負債)
C.預金     500万円(資産)
家のローン契約者は夫。

上記の場合、資産-負債 = A+C-B = ▲500万円となります。

純資産がマイナスなので、妻の財産分与はなしとなるが、マイナス分の500万円を負担する必要もない。

ケース3.オーバーローンの場合(2)

A.住宅の価値 1,000万円(資産)
B.ローン残高 1,500万円(負債)
C.預金    1,000万円(資産)
家のローン契約者は夫。

上記の場合、資産-負債 = A+C-B = 500万円となります。

よって妻は財産分与として 500万円÷2 = 250万円を受け取れることとなります。

住宅ローンと財産分与を動画で解説

上記の内容を動画でもう少し詳しく解説しています。